パラダイスカンパニー

 【 2008.11.12(Wed) 】

何の変哲もない普通の高校生。
いままでごく普通に学校に通い、普通の家に生まれて育った。

しいて言うなら多少勉強ができ、
今まで恋愛をした事がないぐらい。

そんな俺にも好きな人ができた。
かわいくて、性格も良く、男からも女からも好かれる人だ。

ある日、兄貴達と会話をしてたら好きな女でもできたか?って話になり、
隠そうとしたが、照れてしまってバレた。
誰だよっ、誰だよっと、しつこく聞いてくるので、
クラスの女の子って事を話すと、
おまえもそうゆう年頃になったか、
俺らもどんな女か今度見に行ってみるかと笑いながら言っていた。

そこらへんから、うちらの周りがおかしくなってきた。

ある日突然、父親が落ち込んだ様子で帰ってきた。
晩飯の時、父親が突如言い出した。

お父さんが働いていた職場が倒産した!
とうさんの会社がとうさんしたわけだ!ワハハハハ
がんばって会社に尽くしてきたのに・・・ウウウウ

それから父は無気力になり、日中はテレビを見ながらゴロゴロするようになった。

それとは逆に、たいして頭もよくなく、見た目もよくない
馬鹿兄貴2人はなぜか学校で評判になり、
一番上の兄貴が大学に推薦で受かった事もあり、
兄貴は学校や近所で有名になった。

父の会社が倒産してから暗くなっていた家族が明るくなったのはいいが、
その頃から家族はお兄ちゃんを見習ってや、
お兄ちゃんと比べておまえは・・・と、
二言目には馬鹿兄貴と比べるようになった。
馬鹿兄貴達は昔と何も変わっていないのに。

そんな中、兄貴達の部屋の前を通ると女のあえぎ声が聞こえてきた。
また馬鹿兄貴達はエロビデオでも見ているのかと通り過ぎようとした時、
兄貴達の会話が聞こえて盗み聞きしてみた。

「この女の友達と 友達の友人に
俺はコイツの事が好きだって言ってたら
口伝いに伝わって意識させるようにさせてから

室温を温かくした視聴覚室に呼んでビデオ見ながら体触ってたら
隠し撮りしてるとも知らないで発情してやんの。
とんだメスブタだよな。ハハハ」

「おいおい、友達使ってそんな情報広めていいのかよ」

「いいのいいの、どうせ学校卒業したら
こんな女捨てるんだから。」

「ひっでー。」

「しかも俺は好きだとも付き合うとも一言も言ってないんだぜ?
付き合ってもない男とヤル女なんてどうでもいいだろ?
そうだ、このビデオをネタに、今度3Pでもするか?ハハハ」

ヒドすぎる・・・
話を聞いていた俺は初恋の人を遊び感覚で
関係を持った馬鹿兄貴に怒りを感じた後、
馬鹿兄貴に簡単に体を許すような女だったんだと一気に興醒めした。

こんな形で俺の初恋は終わった・・・

この事で俺はしばらく落ち込んだ。

落ち込んでいたら、皆が俺を避けているように感じてきた。
おかしい・・・。
友人を呼んで話を聞いた。

話によると、
皆の中で俺が裏で悪口を言ってるとか、
嘘つきとか、目を離すと物を盗むとか、
何もしていないのに悪い噂が流れているらしい。

友人にはそんな事はないと言ったが、
嘘つきで噂が流れている時点で信用はされないだろう・・・。

そこから嫌がらせや、イジメが始まった。
テストを回収する時にすり替えて点数が悪かったり、
体育の時に上履きの後ろに油が塗られてたり、
宿題を書いたノートが盗まれたり。

噂は先生達にも伝わっていて、
同時に授業の点数も悪くなったので通信簿の評価が最低になった。

家では兄貴と比べられていたので、
親は通信簿を見て更に俺を批判するようになった。
俺は何も変わっていないのに・・・

ある日とうとう親と喧嘩になった。

おまえなんかいない方がいいと、
この家から出て行けとなり、
家から出て俺は突然ホームレスになった。

もうあんな学校にも行きたくない。

しばらく鉄橋の下で寝泊りする事にしていた。
腹が減った。寒い。蚊に刺される。人の目が気になる。
とりあえず食べれる物をさがさなければ・・・
日中、食べられそうな果物や野菜を探し、
夜に取りに行く生活を2週間ぐらい続けていた。

そんな日、スーツを着た男が突然現れ話しかけてきた。
あなたに会って話したい方がいます。来ていただけますか?と聞いてきた。

俺は別にやる事もなければ、もう生きているのも嫌になっていたので
明らかに怪しいが男に言われるまま、男の車に乗り込んだ。

ずっと進んでいくと、ビル街の方にきた。
しばらく進むと、ビルの地下駐車場に車が入っていく。
男に連れられるまま俺はエレベーターに乗り、最上階に行く。

男が社長室の前で立ち止まり、
ドアをノックし、
「彼を連れてきました。」
中から
「入れろ」と声が聞こえてきた。

さあ入れと、男が言う。
俺は言われるまま中に入った。

中にいた男が
「そこの椅子にかけたまえ」と言ったのでとりあえず座った。

男が窓の方から近づいてきて名詞を渡してきた。
「私はこのパラダイスカンパニー社長、クラウス・マーティンだ。
 今回、君を呼んだのはぜひ君の力を我が社で活かしたほしいからだ。」

「なぜ俺なんですか?」

「君の成績や性格などから君が選ばれた。
 今の君は何もない。そうだろう?」

「はい。」

「愛、家庭、金、地位、職、全てを失ったわけだ。
 いわば、失う物がない、死んだも同然の状態。
 
 何の為に生まれたのかわからんと思わないかね?
 
 現代の人間は生まれた環境に囲まれ、
 それに流されて暮らしている。

 良い親、良い環境に生まれれば幸せに暮らせ、
 親が浪費家で暴力ばかりの不健康な家庭に生まれたり、
 紛争地帯、スラム街に生まれたら不幸なまま一生を終える。

 私が君を殴れば君は痛いだろう。
 私も君も時間がたてば腹が減るだろう、ノドが渇くだろう。
 それは生命体であるいじょう、生命を維持する為に
 人間も猫もきっと植物も同じように感じるはず。

 同じ命、同じ人間なのに、なぜ生まれた環境で
 何不自由ない生活ができる人間と、
 不幸になる人間がいるのか?

 それは、金を持っている人間と
 金のない人間がいて、
 金を持って生まれた人間が
 金のない人間を学歴や資格などで差別し、
 金のない人間を自分の下で使い続ける社会だからだ。

 そのせいで罪のない子供が罪人として罰を受け続け、
 人間は幸せと平和を願うのになぜ不幸の連鎖が絶えず続いているのか?
 その金とゆう原始人が考えたモノサシで動く社会をどうやったら改善できるか?
 この世から金持ちをなくせば、不幸とゆうものはなくなると考えて作ったのが、
 この会社なわけだ。

 こう言うと大そうな話に聞こえるが、
 何も全員が違う労働をしても同じ金になるってわけじゃなく、
 ただ、生きる為に必要な資格などの教育や、
 生活水準を世界中の皆が保証されるようにしたいのだ。

 君も不幸をなくすことが、世界平和につながると思わないかね?」

「そうですね。生活を保証されていたら泥棒になったりする人も減るだろうし、
 殺人はわかりませんが、戦争もなくなるだろうし、世界は平和に近づくと思います」

「しかし、理想を言ってもしかたない。
 普通に個人で活動したり、普通のやり方で金を稼いでも無理がある。
 だから私の会社は政治や芸能、警察、学校、マスコミと、いろんな分野に影響力を持っている。

 どういやってか?それはさっきも述べたように、
 人間は環境に流されて生きている生き物だから、
 それを利用するんだ。

 たとえば、特定の政治家を辞めさせたいならマスコミにその政治家の叩かれるネタを流すとか、
 会社を動かしたければ、幹部を操作できるネタを握ればいい。
 嘘の儲ける株の情報を流し、裏で違う情報を流して特定の人間を狙う事もできるし、
 その逆に、人を良く見せたいなら、どんな手段でも人の目につきやすいようにしてればいい。
 今のは一例で、手段はいくらでもある。

 私の会社はそうして社会をコントロールし、
 金持ちから余った金を回収し、
 ゆくゆくは世界をコントロール出来る状態にし、金が集まった
 最終目標が貧乏でも人が人として皆が生活ができるようになる世界を作ること。
 その時、この会社の資産は全世界にばら撒き、解散する。

 その為には多少の犠牲は仕方なく、金持ちが貧乏、もしくは普通の生活になると
 自分は人より優れていると生きてきたのが存在意義を失ったり、
 全てを失ったかのように絶望で我を失う者がいる。

 しかし、貧乏だからといって死ぬわけではなく、学歴や資格や職歴があるから
 一生貧乏で生きている人間よりよっぽどマシで、
 自分が馬鹿にしていた貧乏人が、いざ自分がなると怖い、辛い、
 そして、自分達が馬鹿にしていた貧乏人以下だった事を知る。

 世界平和、そして、今苦しんで暮らしている人々の幸せの為、
 社会のコントロール方法を君に学んで実践してほしいのだ。
 ただし、やり方を誤れば、正義の名の下に戦争を起こしたり、
 総理大臣を批判をすれば国を変えてしまう事もできてしまうので、
 しっかり学んでほしい。」

「わかりました。難しそうですが、勉強してみます。」
 
「それと君に伝えておかないといけない事だが、
 君の周りで起きた不幸は我が社の者がしたことだ。」

「え?」

「父親の会社が倒産したこと、
 しかし、就職をせずにいたのは君の父がやる気がなかっただけのことで、

 君の兄の評判が良くなったのと、大学合格。
 君の評判が悪くなった事は我が社の者が操作した事だが、

 君を信じれず、イジメた友達、
 
 そして、君が好きだった子をもてあそんだり、
 家を追い出されたのは我が社の操作ではなく、
 君の兄や父親の意思だった事を理解してほしい。」

「結局、こうゆう結果になったのは
 私の周りの人達の意思だったわけですね。わかりました。」

「理解してもらえたようなので正式に入社してもらえるかね?」

「わかりました。」

こうして私はパラダイスカンパニーに入社する事となった。

( ゚Д゚)ハッ
って夢をみたんだ。

Category: 物語

Theme: 自作小説

Genre: 小説・文学

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